「大分で個人事業主として事業を始めたい。でも、開業届ってどうやって出すの?」
起業の第一歩ともいえる開業届。
名前は聞いたことがあっても、実際にどこに、何を、いつまでに提出すればいいのか、具体的な手順がわからないという方は少なくありません。
結論からいえば、開業届の提出自体はとてもシンプルです。
書類を1枚書いて税務署に提出するだけ。
ただし、一緒に提出しておくべき書類や知っておかないと損をするポイントもあります。
この記事では、大分市で開業届を出す具体的な方法を、必要書類の一覧から提出先、提出方法まで順を追って解説します。
これから大分市で個人事業主として開業を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
そもそも開業届とは?出さないとどうなる?

開業届(正式名称:個人事業の開業・廃業等届出書) とは、個人事業主として事業を始めたことを税務署に届け出るための書類です。
所得税法第229条により、事業を開始した日から1ヶ月以内に納税地を所轄する税務署に提出することが定められています。
「出さなくてもペナルティはないの?」と思われるかもしれません。
実は、開業届を出さなくても罰則規定はありません。しかし、提出しないことで以下のようなデメリットがあります。
- 青色申告ができない: 最大65万円の控除を受けるには、青色申告承認申請書の提出が必要。そして、その前提として開業届の提出が求められます
- 屋号付きの銀行口座を開設できない場合がある: 金融機関によっては、開業届の控えの提示を求められます
- 小規模企業共済に加入できない: 個人事業主向けの退職金制度を利用するには、開業届が必要です
- 各種補助金・助成金の申請に支障が出る: 開業届の控えが提出書類として求められるケースがあります
つまり、開業届は「出さないと罰せられる」というよりも「出しておかないと損をする」書類です。事業を始めるなら、必ず提出しましょう。
大分市で開業届を出す先はどこ?
大分市内で個人事業主として開業する場合、開業届の提出先は以下の税務署です。
大分税務署
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 大分市中島中央1丁目1番34号 |
| 管轄区域 | 大分市、由布市、臼杵市、津久見市 |
| 受付時間 | 平日 8:30〜17:00 |
| 電話番号 | 097-532-4171(自動音声案内) |
大分市内にお住まいの方や大分市内に事業所を構える方は、大分税務署が提出先となります。
なお、別府市で開業する場合は「別府税務署」が管轄です。
事業所の所在地に応じて、提出先が異なる点にご注意ください。
開業届の提出に必要な書類一覧
開業届を提出する際に必要なもの・あると便利なものを整理します。
必須の書類
- 個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)
- 国税庁のホームページからダウンロード可能
- 税務署の窓口にも用紙が置いてあります
- 本人確認書類
- マイナンバーカード、または通知カード+運転免許証等の身元確認書類
一緒に提出すべき書類(強く推奨)
- 所得税の青色申告承認申請書
- 青色申告を行うために必要(提出期限:開業日から2ヶ月以内、または1月15日までに開業した場合はその年の3月15日まで)
- 最大65万円の特別控除を受けるために必須
- 青色事業専従者給与に関する届出書(家族に給与を支払う場合のみ)
- 配偶者や家族を従業員として雇い、給与を経費にする場合に必要
- 給与支払事務所等の開設届出書(従業員を雇う場合のみ)
- 従業員を雇う場合は、給与の源泉徴収を行うために提出が必要
開業届の書き方 ― 記入項目を一つずつ解説
開業届の記入項目は、意外とシンプルです。以下の項目を順番に埋めていきましょう。
1. 提出先の税務署名と提出日
「大分税務署長」と記入し、提出日を記入します。
2. 納税地
自宅住所を記入するのが一般的です。
自宅とは別に事業所がある場合は、「上記以外の住所地・事業所等」の欄に事業所の住所を記入します。
ポイントとして、シェアオフィスの住所を事業所として届け出ることも可能です。
自宅住所を公開したくない場合は、シェアオフィスの住所を活用する方法があります。
3. 氏名・生年月日・個人番号(マイナンバー)
本人の情報をそのまま記入します。
4. 職業
税務上の職業を記入します。
「Webデザイナー」「経営コンサルタント」「ライター」など、事業の内容がわかる表記にしましょう。
5. 屋号
屋号は必須ではありませんが、ビジネスの顔として付けておくことをおすすめします。
「〇〇事務所」「〇〇デザイン」など、事業内容が伝わる屋号が理想です。
6. 届出の区分
「開業」にチェックを入れます。
7. 所得の種類
通常は「事業(農業)所得」にチェックを入れます。
8. 開業日
事業を開始した日付を記入します。
「準備を始めた日」と「実際に営業を開始した日」で迷う方もいますが、一般的には実際に事業活動を開始した日(初めて売上が発生した日、または営業を始めた日)を記入します。
9. 事業の概要
事業の内容を簡潔に記入します。
例:「Webサイトの制作およびデザイン業務」「経営コンサルティング業」「飲食店の運営」など。
10. 青色申告の承認申請の有無
青色申告承認申請書を同時に提出する場合は「有」にチェックを入れます。
開業届の3つの提出方法
大分税務署への開業届の提出方法は、以下の3つがあります。
方法1:税務署の窓口に直接持参する
最もオーソドックスな方法です。大分税務署の窓口に書類を持参し、提出します。
メリット: 記入漏れや誤りがあれば、その場で指摘してもらえる
注意点: 受付時間は平日の8:30〜17:00のみ。時間外収受箱への投函も可能
窓口で提出する場合は、必ず控え用の書類も持参してください。
提出時に受付印を押してもらった控えは、銀行口座の開設や補助金の申請時に必要になります。
方法2:郵送で提出する
税務署に足を運ぶ時間がない方は、郵送での提出も可能です。
同封するもの:
- 開業届(原本)
- 開業届(控え用のコピー)
- 本人確認書類のコピー
- 返信用封筒(切手を貼付、控え返送用)
返信用封筒を同封しないと、受付印が押された控えが返ってきませんのでご注意ください。
方法3:e-Tax(電子申告)で提出する
マイナンバーカードとICカードリーダー(またはスマートフォン)があれば、自宅からオンラインで提出できます。
メリット: 24時間いつでも提出可能、控えも電子データで保管できる
注意点: 初回はe-Taxの利用開始届出やソフトのセットアップが必要
近年はスマートフォンだけで手続きが完結するケースも増えており、利便性が向上しています。
開業届を出すタイミング ― いつまでに出すべき?
開業届の提出期限は、事業開始の日から1ヶ月以内です。
ただし、青色申告承認申請書にはより厳格な期限があります。
| 開業日 | 青色申告承認申請書の提出期限 |
|---|---|
| 1月1日〜1月15日に開業 | その年の3月15日まで |
| 1月16日以降に開業 | 開業日から2ヶ月以内 |
青色申告を希望する場合は、開業届と同時に提出するのが最もスムーズです。
提出を忘れると、その年は白色申告になってしまい、最大65万円の控除を受けられなくなります。
開業届を出した後にやるべきこと
開業届を提出したら、以下の手続きも忘れずに進めましょう。
1. 事業用の銀行口座を開設する
プライベートの口座とは別に、事業専用の口座を開設しましょう。
屋号付きの口座を開設する際には、開業届の控え(受付印付き)が必要になることがあります。
大分市内の銀行(大分銀行、豊和銀行など)やゆうちょ銀行で、屋号付きの口座開設が可能です。
2. 会計ソフトを導入する
青色申告に対応するためには、日々の帳簿付けが必要です。
freee会計、マネーフォワードクラウド、弥生会計オンラインなどのクラウド会計ソフトを導入しておくと、確定申告がスムーズに進みます。
3. 事業用の名刺・ホームページを準備する
事業を始めたら、営業活動のための名刺やホームページも用意しましょう。
大分市内の交流会やセミナーに参加する際にも、名刺は必須アイテムです。
4. 国民健康保険・国民年金の手続きを確認する
会社員から独立した場合は、社会保険から国民健康保険・国民年金への切り替えが必要です。
大分市役所の保険年金課で手続きを行いましょう。
開業届提出時の注意点・よくある失敗
控えをもらい忘れる
開業届の控え(受付印付き)は、銀行口座の開設や補助金申請で必要になります。
窓口で提出する場合は必ず控えにも受付印をもらい、郵送の場合は返信用封筒を忘れずに同封してください。
屋号を空欄にしてしまう
屋号は後から変更届を出すこともできますが、最初から決めておいた方がスムーズです。
名刺や口座名にも使うものですので、事前に検討しておきましょう。
開業日を適当に決めてしまう
開業日は青色申告承認申請書の提出期限に影響します。
また、確定申告で経費として計上できる期間にも関わるため、慎重に設定しましょう。
こんな方におすすめ
- フリーランスとして独立する方: 開業届を出すことで、個人事業主として正式にスタートを切れます
- 副業を本格化させたい方: 開業届を提出し、青色申告に切り替えることで節税効果が得られます
- 自宅住所を公開したくない方: シェアオフィスの住所を事業所として届け出る方法があります
- 将来的に法人化を考えている方: まずは個人事業主としてスタートし、実績を積むという段階的なアプローチが可能です
よくある質問(FAQ)
Q. 開業届は大分税務署まで行かないと出せませんか?
A. いいえ、郵送やe-Tax(電子申告)でも提出可能です。仕事が忙しくて税務署に行けない方でも問題なく手続きできます。
Q. 開業届にかかる費用は?
A. 無料です。開業届の提出自体には一切費用がかかりません。
Q. 屋号は必ず付けないといけませんか?
A. いいえ、屋号は任意です。ただし、屋号を付けておくと名刺や口座名に使えて便利です。後から届出で追加・変更することもできます。
Q. 開業届は自分の住所がある税務署に出すのですか?
A. 原則として、納税地(自宅住所)を管轄する税務署に提出します。事業所の住所を納税地にすることも選択できます。大分市内に住んでいる場合は、大分税務署が提出先です。
Q. マイナンバーカードがなくても開業届は出せますか?
A. はい。通知カードとマイナンバーが確認できる書類、および運転免許証等の本人確認書類があれば提出できます。
まとめ
大分市で開業届を出す手順は、以下のとおりです。
- 開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)を作成する
- 青色申告承認申請書も一緒に作成する
- 大分税務署に提出する(窓口・郵送・e-Tax)
- 控え(受付印付き)を大切に保管する
開業届の提出自体は難しい手続きではありません。
しかし、青色申告の申請や銀行口座の開設など、その先のステップを見据えて計画的に進めることが大切です。
わからないことがあれば、大分商工会議所や中小企業診断士などの専門家に相談するのも一つの方法です。
一人で抱え込まず、サポートを活用しながら、スムーズな開業を目指しましょう。

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